QMA、その他ゲーム以外のことも、つれづれなるままに書いていこうと思います。どんな文章になることでしょうか。
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とある中学生の、志ある一文
2010-11-10-Wed  CATEGORY: 医療崩壊
表題ですが、本当はこの程度、患者側の人間皆がわきまえてなければいけないのですが。とはいえ、実に良い文章なのでここでも紹介いたします。最初に拝見したのは「うろうろドクター」様の日記でした。この場で深く感謝いたします。

宮城県のページより

「誓い」

宮城県古川黎明中学校 3年 辻永志穂
            
私は、父が嫌いでした。産婦人科医である父は、毎日仕事に追われ、一緒にいる時間はとても少なく、帰ってきても将棋ばかり。私達子供に構うこともなければ、家のことも母に任せきり
そんな父が、小学校六年生の十二月、一度だけ、ピアノのコンサートに誘ってくれたことがありました。「いっしょに行かないか。」と誘う父に対し、私は「絶対に嫌」と、とても冷たい口調で、父の顔も見ることなく断りました。それをきっかけとし、私の父に対する態度は、ますますひどくなっていきました。
父との関係が悪化する中、その日は、突然やってきました。三月の早朝、父が倒れたのです。病名は心筋梗塞。病院に運ばれましたが、父が目を覚ますことはありませんでした。
父の死はあまりに突然すぎ、私は頭が真っ白になりました。父がコンサートに誘ってくれた、あの時のことを思い出し、もう謝れない悔しさと後悔で私の胸はいっぱいになりました。そして、なぜ、父は、自分の命を削ってまで、産婦人科医という仕事をしていたのか、疑問でなりませんでした

父の死を受け入れられないまま中学一年の秋になりました。職業調べという学習があり、私は父がしていた産婦人科医を調べることにしました。資料集めのため、助産師の母に話を聞いてみることにしました。母は、わかりやすい説明と一緒に、参考になればと、一冊のスクラップを貸してくれました。それには、産婦人科をめぐる、たくさんの新聞の切り抜きが集められていました。読み進めれば進めるほど、産婦人科医の過酷な労働の実態が分かりました。そして、父も同じような状況にあったのだと思い知ったのです。私は、すかさず母に質問しました。
こんなに忙しくて、産婦人科医の、どこにやりがいがあるの

母はこう教えてくれました。
「志穂、産婦人科医という職業は、一度に二つの命を預かる本当に大変な仕事なの。片方の命を落とすこともないとは言いきれない。とてもリスクが高いうえに訴訟を起こされることも多い。だから産婦人科医は少ないの。でもね、元気な赤ちゃんが生まれた時のお母さんや家族の笑顔をみると、この仕事をやっていて本当によかったと思うのよ。それが一番のやりがいね。」
母の言葉を聞き、私の疑問は解けていきました。産婦人科医という職業は、命をかけるだけの価値がある。父は、生命の誕生を支える、とても素敵な仕事をしていたのだ。私は、父を誇りに思いました
今の日本、産婦人科医の不足は本当に深刻です。このままでは、安心して子供を生み、育てることのできない社会になりかねません
だからこそ私は、父のような産婦人科医を目指します。新しい命を支え、病気で苦しんでいる女性の命を救い、たくさんの家族に幸せを届けたいと思います。また、父のためにも医師の過酷な労働状況を何とか変えたいと思います。私たちが親になる時、安心して暮らせる社会にしたいと思うのです。
そのために、これから、私が身に付けなければならないことが、三つあります。今の生活や学習の中で、何事にも真正面から向き合う心と身体の強さ。いろいろな視点から物事を考える柔軟さ。そして、命を大切にする気持ち。この三つをしっかりと身につけ、自分の夢を叶えたいと思います。そんなに簡単ではないでしょう。しかし私は、決して夢をあきらめたりはしません。立派な仕事を成し遂げた父。大好きなお父さんに、誓って。

(引用ここまで)

その後、このような展開になりました。

NHKニュースより

中学生の少年の主張全国大会

11月7日 19時56分

中学生が思い思いに意見を述べる「少年の主張全国大会」が7日、東京都内で開かれ、12人の生徒たちが身近な体験を基に、社会に向けたメッセージを発表しました。

ことしで32回目となる「少年の主張全国大会」は、秋篠宮妃の紀子さまも出席されて東京・渋谷で開かれ、全国から選ばれた12人の中学生が自分たちの体験を基に意見を発表しました。このうち、宮城県の古川黎明中学校3年の辻永志穂さんは、毎日仕事に追われていた産婦人科医の父がおととし急死した体験を語り、あとになって産婦人科医の過酷な労働の実態を知ったと述べました。そして、「産婦人科の医師不足はほんとうに深刻です。私も父のような産婦人科医を目指し、過酷な労働状況を何とか変えたい」と述べました。

(引用ここまで)

なるほど、実体験に基づく魂のこもった文章だからこそ選ばれたのでしょう。最初に見て、こう思いました。

・・・これを見て、何か感じなければ人間じゃないな

大体のことは、書いてくれてます。産科の仕事は過酷そのもので、しかもリスクが大きいためなり手が少ないです。最近はその傾向が特にひどく、大野病院事件や大淀病院事件を想起すればわかっていただけるように、何かあれば手錠で脅迫され、あるいはメディアの袋叩きに遭う。家庭を犠牲にしてまで働いて得られるものが、この程度の仕打ちというのであれば、産科医療に携わる人の数が減るのは当然なのですが。
しかしそこまで考える患者側の人間は、今なお少ないと想像される惨状。産科医に対する感謝の念が、最近は特に薄くなっているのではと考えます。以前のエントリーでも書きましたが、産科医療を信頼できないからと助産院の「自然な」お産とやらに手を出す人がずいぶん見られます。そのくせ、危険が迫ればきまって産科医のお世話になるわけで。実に不義理な話だと思ったのは、ワタクシだけでしょうか。
メディアは相変わらず、医療全般を適当に叩くネタとしてしか見ていません。また政治も行政も、根本的な問題は放置して負担を現場に押し付けてばかり。昔から医師の養成数は医療費を出したくないからこそ抑えてきましたし、ここ数年は診療報酬の抑制圧力ばかりが強くなっています。訴訟圧力も強い中、それこそ現場の産科医が過労で「殺される」まで働き続け、何とか取り繕っているこの国の現実・・・

ここまで読ませていただいて、とても疑問だと思うわけです。はたしてその程度の、今のこの国の社会にそこまでして尽くす義理と義務が、果たしてどこにあるのか。彼女は聖者なのかもしれませんが、それをいけにえにして横目で見てるだけのその他大勢は、果たしてどの程度の者なのか。

・・・天道は、是か非か。それを、つい考えさせられるのです。
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この少女の願いが叶いますように…
トラックバックうろうろドクター 2010-11-11-Thu 16:31
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