QMA、その他ゲーム以外のことも、つれづれなるままに書いていこうと思います。どんな文章になることでしょうか。
月の光に照らされて
スポンサーサイト
-----------  CATEGORY: スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ページトップへ
(東京女子医大事件)厚生労働省による、人権侵害の可能性
2010-01-22-Fri  CATEGORY: 医療崩壊
東京女子医大事件について、ご存知の方もいらっしゃると思います。詳しくはこちらをご参照ください。

「紫色の顔の友達を助けたい」3月28日
「紫色の顔の友達を助けたい」3月27日

この事件は2つの意味で冤罪です。まず大学側に切り捨てられ、スケープゴートにされてしまったという意味で。本来的に隠蔽で責任を問われるべきでない人物が被告席に立たされ、キャリアをふいにされたことは悲劇としか言いようがありません。次に警察や検察による、本来的な意味での冤罪。装置の不具合は使用者の責任でないにもかかわらず、手術を担当した現場の医師がつるし上げに遭いました。ここで引用した先生ですが、そうした周辺の不正義にもかかわらず己の正義を貫徹して最終的には無罪を勝ち取った、とても偉大な人です。

しかしこの事件ですが、更にもうひとつ大事が起きようとしています。こちらをご覧ください。

(引用開始)

根拠ない、医師への不当な行政処分に異議あり
厚労省が「刑事無罪」が確定した女子医大事件医師への処分を検討


2010年1月19日 橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省が、2001年3月の「東京女子医大事件」で、業務上過失致死罪に問われたものの、2009年3月の東京高裁判決で無罪が確定した医師、佐藤一樹氏に対し、行政処分を行うために「弁明の聴取」を近く実施する予定であることが、このほど明らかになった(事件の概要等は、「院内事故調が生んだ“冤罪”、東京女子医大事件」を参照)。

行政処分の理由は、「事故を隠すために人工心肺記録の改ざんに加担した行為」が、医師法第4条第4号が定める「医事に関し不正の行為」に該当するというもの。業務上過失致死罪に問われたことではない。「弁明の聴取」とは、行政が不利益処分(ここでは医師に、医業停止や戒告などの行政処分を科すこと)を行うに当たり、当事者に弁明の機会を与える手続きだ。

女子医大事件では、2002年2月に病院と遺族との間で示談が成立したものの、刑事事件に発展。執刀医は証拠隠滅罪に問われ、2004年3月の東京地裁判決で有罪が確定した。翌2005年2月に行政処分(医業停止1年6カ月)も受けている。

一方、人工心肺装置の操作を担当した佐藤氏は業務上過失致死罪で起訴されたものの無罪確定、また証拠隠滅罪には問われていない。その上、佐藤氏自身は証拠隠滅への加担を否定している。それでもなお、行政処分を科すのであれば、「不当な行政処分」との批判を免れない。どんな証拠および論理で厚労省は判断したのか、という疑問が生じるからだ。さらに、そもそも司法処分等に基づかない、厚労省の独自調査による処分は、後述するように制度的にも問題があると考えられる。

< 健保法に基づく監査では「保険医として問題なし」 >

佐藤氏は、東京地裁で2005年11月に無罪判決が出た後、健康保険法等に基づく厚労省と東京都による監査を受けた。しかし、それで終わり、処分等は受けなかった。厚労省は、「保険医として問題なし」と判断したわけだ。

さらに今回の「弁明の聴取」に先立ち、佐藤氏は2009年11月27日に、医師法第7条3の規定に基づき、本件に関して、厚労省医政局から聴取を受けている。その際は、「厚労省がどんな資料を持っているか、分からず、行政処分につながることも想定していなかった」(佐藤氏)。佐藤氏の弁護士同席の下、約1時間、女子医大事件の執刀医の証拠隠滅関連のことを聞かれた。その際、厚労省がどんな資料を基に佐藤氏の行政処分を検討しているのか、明らかにはされなかった

執刀医と佐藤氏の刑事裁判の公判は、当初は同一法廷で行われていたが、途中から分離された。したがって、執刀医の法廷での証言等を佐藤氏は知らない。また佐藤氏の公判では、証拠隠滅が問題とされたこともない。佐藤氏は執刀医に改ざんを協力するように言われたものの、反対した。実際に改ざんされた人工心肺記録を佐藤氏が初めて見たのは、警察の捜査が始まってからのことだという。2009年11月の聴取の際も、佐藤氏は改ざんに加担したとは認めていない。

< 処分基準の明確化が不可欠 >

佐藤氏への行政処分は、手続き的、制度的に様々な問題がある

従来、行政処分は、刑事裁判で罰金刑以上の刑が確定した医師、診療報酬の不正請求で保険医登録が取り消された医師など、司法処分等が確定した事例に基本的に限られてきた。

厚労省の医道審議会医道分科会は2002年12月、「刑事事件とならなかった医療過誤についても、明白な注意義務違反が認められる場合などについては、処分の対象として取り扱う」という考え方を取りまとめた。この時期、1999年の横浜市立大の“患者取り違え事件”や都立広尾病院事件以降、医療事故報道が増え、社会の医療事故への関心が高まっていた。

それ以降、刑事処分等に基づかず、行政処分された例は数例ある。(1)「慈恵医大青戸病院事件」に関係した医師3人(2004年3月に医業停止2年2人、3カ月1人)、(2)「富士見産婦人科病院事件」に関係した医師4人(2005年3月に免許取消1人、医業停止2年2人、6カ月1人)、(3)美容外科の医師1人(全身麻酔の豊胸手術で患者が植物状態になった事例で、麻酔と手術を一人で実施したことが安全管理を怠った、診療録に不備があったとされ、医業停止2年)、などだ。

しかし、罪刑法定主義が原則の刑法とは異なり、医師法では、あらかじめ何が「医事に関し不正の行為」に当たるのかは定められていないため、厚労省の判断にすべて委ねられる状況では、不当な行政処分につながりかねない。仮に、類似の問題行為を行った医師がいたとしても、偶然何らかの形で厚労省が知るところとなった医師のみが処分されるのは不公平だ

< “冤罪”事件の補償せず、新たな処分を科す不条理 >

2007年4月に医師法が改正され、医師法上で厚労省が行政処分の根拠となる事実関係を把握するための調査権限が創設された。従来は、任意に事情聴取や資料の提出を求める形で調査を行っていたものの、調査対象者が拒否した場合には調査ができない状況だったが、新法では、事情聴取に応じなかったり、資料を提出しないと罰金に処せられることとなった。

今回の処分の対象となるのは、2001年という9年近く前に起きた事実。刑事事件には時効があるのに、行政処分にはない。前述のように厚労省の調査権限が強化されて強制手続となった中で、関係者の記憶も薄れ、証拠も散逸している長期間経過後に、調査を新たに開始することが妥当なのだろうか

その上、前述のように、健保法を根拠とした調査とは切り離して、数年後に医師法という別の法令を根拠に同じ厚労省が調査している。確かに、現行制度上、保険医の指定と医師免許の付与は別々の法律で規定され、それぞれ医師への調査権を持つ。しかし、これは実質的な一事不再理の観点から問題であるとも言える。

しかも、“冤罪”の刑事事件で、佐藤氏は8年近くも被告人の地位に置かれ、キャリアを断念せざるを得なかった。佐藤氏が受けた多大なる損害に対しては国として何らの補償はしていない。にもかかわらず、今回国は本人に新たな不利益処分を科そうとしているわけだ

< 「厚労官僚の火遊び」と小松氏も問題視 >

厚労省は、医師の行政処分について、調査・判断・処分の権限、司法で言えば警察、検察、裁判所のすべての権限を持っている。保険医・保険医療機関の指導・監査についても同様だ。一方で、厚労省は医師免許の付与をはじめ、医療提供体制や診療報酬のあり方を司る官庁でもある。

『医療崩壊~立ち去り型サボタージュとは何か』の著者、虎の門病院泌尿器科部長の小松秀樹氏は、今回の「弁明の聴取」を「中世の暗黒を現代にもたらし、医療の存立を脅かすことになる」と問題視、その上で「厚労省は常に権限と組織を拡大しようとする」とチェック・アンド・バランスが機能しない厚労省の体制を改めるべきだと主張している。

(引用ここまで)

何と、厚生労働省はこの先生を再びつるし上げ、不利益な処分を課そうとしています。刑事で無罪になった人間をこのような形で貶めるのであればそれは人権侵害であり、それ以外の何物でもありません。その時点で、この処分には反対ですが・・・他にもいろいろデメリットがあると考えられます。

① 厚生労働省の努力の方向には、重大な誤りがある。医療安全は確かに必要だが、そのためには勤務環境の改善こそが不可欠。だいたい、過労死が恒常化している医療現場で、まともな医療体制が実現するはずもないのだが。診療報酬は毎回切り下げられ、今回もほんのわずかのプラスで抑えられてしまっている。かくの如き貧困な行政のツケを、医師を厳罰にすることで現場に払わせようとしても、改善には一切つながらない。
② こうした行為が続くなら、現場の医師は確実に厚生労働省から離反し、軽蔑し、場合によっては憎悪するようになる。既にそうした兆候が(特にネット上で)露になっている。医療行政の着実な遂行には、言うまでもなく医療従事者の好意的な協力が必要となる。しかし現実には、上で記したように低医療費政策で医師を縛りつける側に立ってしまっている。医師の不幸の上に胡坐をかくだけの厚生労働省、という構図が続くのであれば、いずれ医師は省を信じなくなり、医療行政は完全に麻痺することとなる。

上で書いたようなことが起これば、患者たちも不幸になるのですが・・・だから、自分はこの件については明確に反対の意思を表明します。権力の濫用でひとりの医師をつるし上げ、奈落の底に突き落とすお遊びに興じる前に、省としてなすべき仕事はしっかり果たすべきだと、無駄かもしれませんが書き記しておきます。
スポンサーサイト
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
コメント

管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
TB*URL
<< 2017/05 >>
S M T W T F S
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -


余白 Copyright © 2005 月の光に照らされて. all rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。