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「我々は医師と医療の敵、日本医師会です」
2009-08-07-Fri  CATEGORY: 医療崩壊
表題ですが、そのようにみなされても仕方ないかと思います。医師たちの名誉を蹂躙するのが医師たちの団体、というのはあまりにもたちの悪い冗談です。

今回は、こちらから引用しています。

(引用開始)

「病院勤務医、本当に逃げ出すほど忙しい?」-日医・藤原常任理事

日本医師会の藤原淳常任理事は8月5日、委員として出席した中央社会保険医療協議会(中医協)の診療報酬基本問題小委員会(委員長=遠藤久夫・学習院大教授)で、「病院の勤務医師が本当に逃げ出すほど忙しくなっているのか」と発言した。これに対し、全日本病院協会の西澤寛俊会長は、「実際の現場を見て発言してほしい」と不快感をあらわにした

基本小委では、病院勤務医支援が実際に勤務医の負担軽減につながったかなど、前回の改定後に検討を継続することになっていた項目の審議状況を厚生労働省が報告した。

藤原委員は、中医協の検証部会が昨年度に実施した調査で明らかになった、医師1人が1日に診る外来診察患者数が平均28.0人(医師責任者は32.6人)、担当入院患者数が10.9人、1か月当たり当直回数が2.78回(同1.61回)などのデータを挙げ、「ここだけの状況を見てみると、病院の勤務医師が本当に逃げ出すほど忙しくなっているのかどうか。多少疑問を感じる」と述べた。
また、「開業医が今、激減している状況がある」と述べ、それが「地域医療全体の疲弊にもつながる」と指摘。中医協で対策を話し合う必要があるとの認識を示した。

これに対し西澤委員は、「『勤務医が果たして、いわれるように大変なのか』という発言。これに関しては認識を改めてもらいたい」「疑いがあるなら、実際の病院を紹介する」と述べ、現場を見て発言するよう求めた
藤原委員は「データが出たから、それに対してコメントしただけ」「勤務医に対してわたしは理解しているつもりなので、誤解のないように。開業医の立場から言っているのではない」などと釈明した。

更新:2009/08/05 19:46   キャリアブレイン

(引用ここまで)

とりあえず、藤原氏は重大な認識不足だと申し上げておきます。このデータがどこまで本物かどうかはわかりませんが、この発言が正しければ各地で病院が労基法違反を指摘されるようになったことをどのように解釈するつもりなのか。また各地で医師が過労に殺されている現実を、どのように考えるつもりなのか。勤務医の就業状況が劣悪であることについて、医療者がここまで知らないというのは驚天動地のことと考えます。

せっかくなので、前回のエントリーからもう1回、この文章を引用します。

32時間眠らず、疲れ切った医師にあなたの子どもを安心して預けられますか? まずは勤務医の交代勤務を確立し、長時間の連続勤務を禁止するよう徹底する。患者の命を守る医師こそ、健康で人間らしい働き方をさせてください

過労でだんなさんを失った中原さんの、心からの叫びです。果たして藤原氏は、この叫びをどのように受け止めるつもりでいるのか。あるいは、知らないフリをし続けるつもりか。

医師の団体としての日医がやるべきことは、こうした現場の勤務医の窮状をしっかり調べた上で、現状の診療報酬やその他の診療体制では医師の生活が成り立たないことを、社会一般に向けて強くアピールすることです。医師が過労で斃れるような現場で、まともな医療など絶対不可能です。現状の医療費では医師がどれだけ身を粉にしても十分な医療には程遠いということは、患者側の人間なら絶対に知っておかなければならないことです。そうしたことを粘り強く一般大衆に知らしめる活動を、日医が真面目にやっている姿を自分は見たことがありません。
この発言は、本来的にこの団体がなすべきこととは真逆といってもいいでしょう。前線で絶望的な戦いを強いられている医師たちの背中を、同じ医師が狙い撃つ・・・実に汚い光景です。この発言を、勤務医に限らず現場にいる先生方がどのように捉えるか。何かあったとき、自分たちの味方になってくれないことがこの発言で、図らずも明らかになってしまいました。そうした団体に義理立てする医師が、今後どれだけ出てくれることか。日医はこの発言について何らかの罪滅ぼしをしなければ、今後先生方(特に勤務医)の支持を得ることは不可能になるでしょう。

まあ、それならそれで仕方ないと思います。医師の信頼を裏切る発言に及んで自らが医師の敵、医療の敵だと公言してはばからない日医など不要・・・先生方が見切るのが早ければ早いほど、再建も早いように思いますし。最近の日医の凋落ぶりは目を覆いたくなるものです。ここ数年診療報酬はマイナス改定でしたが、まるで抵抗することもなく今も医療費削減を続けてきた与党の犬として尻尾を振り続ける醜態・・・ここまで来ると惨めというほかありません。

最後にもうひとつだけ。こうやって同じ医師の団体にも裏切られ、患者側の人間の中で医師の窮状を理解する者は今に至っても少数派。だとすれば、先生方は一体誰と手を取り合って闘えばいいのでしょうか。誰が、この窮状に手を差し伸べてくれるのか。このやりきれなさ、察するにあまりあります。
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コメント

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言葉が適切かどうかわからないですが
コメントKZR@シェーラ | URL | 2009-08-09-Sun 01:44 [EDIT]
本来医師会と協会の認識って完全にとはいかなくても
合っていて然るべきだと思うのですがねえ。
何の為の医師会ですかと疑ってしまうような内容ですね。

実体験ですが、32時間労働は私も今年になってやったことがあります
・・・が、そんな状態でまともな勤務など不可能に近かったです。
ましてや人の命に関わることなんて無理ですね。

もっとこういうことを世間一般に広く伝えて欲しいとは
思っているんですが中々そうはいかないものでしょうか・・・。
コメントエキュルイュ | URL | 2009-08-09-Sun 10:34 [EDIT]
これは医療現場における負荷というものが、場所によってかなりばらつきがあることを示しているのではないかと思います。
忙しいところは忙しいが、そうでないところもある。

それならば、負荷の均一化ということも重要になってくると思います。
医療に限った話ではないのですが、これも実際に実行しようとすると大変な話です。マネージメントの話ですが、部下の抱える負荷を偏らないようにさせるというのは重要な要素で、これをないがしろにすると組織が崩壊するというのはよく言われる話です

...というようなことが今年、管理職昇格試験を受ける私のテキストに書いてあった。
お返事です。
コメントセレネ | URL | 2009-08-10-Mon 18:25 [EDIT]
< シェーラ様 >

暑い日が続きます。お変わりありませんでしょうか。

医師会幹部の認識や見識が現場から乖離しているのには、やはり理由があります。地域医師会の役員になるにも時間がかかりますが、そこから都道府県医師会の幹部、医師会全体の幹部となるにも時間が必要になります。そういうシステムをとっている限り、組織の硬直化は避けられないとしたものです。

それ以前に、昔から医師会は勤務医を粗末に扱いすぎました。今はもっと邪険にされている感があります。勤務医だけでなく、状況を理解する開業医も離反を始めているのが現実です。

< エキュルイュ様 >

多分、診療科その他の理由でばらついているのも理由と思います。そういう場合、平均値はあまり意味がありません。統計の読み方にも気をつける必要があります。それ以前に、問題となっている資料がどこまで事実を反映したものなのか、疑問なのですが。

最近「医師を安く働かせれば自分は楽が出来る」といった感じのあさましい言説が幅を利かせるようになっています。特に新聞など、公益をお題目に医師は地域に送り飛ばせと言っているのを見ると、同じ人間の行いかどうか疑いたくなるものです。その偽善の後追いをしかねない発言というのは、とにかく「面白くない」ものではあります。
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