QMA、その他ゲーム以外のことも、つれづれなるままに書いていこうと思います。どんな文章になることでしょうか。
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医師だけが、足りないわけではありません
2010-09-29-Wed  CATEGORY: 医療崩壊
表題ですが、確かに医師は足りません。ですが、増やせばそれでいいのかといえば、そういうわけではありません。なぜならば、増やしたらその分しっかり養っていかなければなりません。そこまで考えていないのであれば、有効な対策とはなりえません。

今回は、こちらを引用します。

医療介護CBニュースの記事より

全国で2万人超の医師が不足 ― 厚労省・医師不足実態調査

医療介護CBニュース 9月29日(水)0時20分配信

医師不足の実態を把握するため、厚生労働省が全国の病院と分娩取り扱い診療所を対象に行った調査の結果が明らかになった。それによると、各施設が担う診療機能を維持するために確保すべき医師数は、全国総数で現員医師数16万7063人の1.14倍となる19万1096人で、約2万4000人の医師が不足していることが明らかになった。

この調査は、医師不足の実態を明らかにしようと、厚労省が初めて行った。調査対象の医療機関は、病院8683施設、分娩取り扱い診療所1579施設の計1万262施設。このうち調査票を提出したのは、病院7687施設、分娩取り扱い診療所1011施設の計8698施設で、回収率は84.8%。

調査項目は、「必要医師数」「勤務形態」「分娩取り扱い医師」の3項目。
このうち必要医師数は、地域医療において各施設が担う診療機能を維持するために確保すべき医師数を調べたもので、全国総数は2万4033人。現員医師数と必要医師数の合計は、現員医師数の1.14倍となった。また、このうち分娩取り扱い医師の必要医師数は、現員医師数(7312人)の1.15倍となる8436人で、1124人の医師が不足している結果となった。

必要医師数を地域別に見ると、現員医師数に対する必要医師数の倍率が高い都道府県は、岩手県が1.40倍と最も高く、以下は、青森(1.32倍)、山梨(1.29倍)などとなっている。一方、比較的医師数が充足して倍率が低いのは、東京(1.08倍)、大阪(1.09倍)、神奈川(1.10倍)などで、首都圏などの都市部に集中している。
分娩取り扱い医師については、山梨が1.59倍とトップで、以下は、高知(1.55倍)、青森(1.34倍)などとなっている。逆に倍率が低いのは、長崎(1.00倍)、熊本(1.04倍)、福岡、宮崎、新潟(いずれも1.05倍)などとなっており、九州地域に集中している。

このほか診療科別では、リハビリ科(1.29倍)、救急科(1.28倍)、産科(1.24倍)などの倍率が高く、医師不足の深刻化が浮き彫りになっている。

(ここまで)

この内容ですが、問題が2つあります。まずはこちら。

(医療介護CBニュース、7月7日の内容より)

必要医師数「基準何かで変化」―全自病・小熊氏が懸念

全国自治体病院協議会(全自病)の小熊豊副会長は7月7日の定例記者会見で、厚生労働省が全国の医療機関を対象に実施している「必要医師数実態調査」について、「必要な医師の数は何を基準にするかで変わってくる」と述べ、調査データが今後の医療関連施策を立案する上で参考にされることに懸念を表明した

厚労省の記入要領では、調査で把握する「必要医師数」を「地域医療において、現在、貴施設が担うべき診療機能を維持するために確保しなければならない医師数」としているが、会見で小熊氏は、必要最低限の診療機能を提供するか、理想的な診療機能を提供するかなどで必要数が異なると指摘した。

実際、小熊氏が院長を務める砂川市立病院(北海道砂川市)では、事務担当者が必要医師数を7人としたのに対し、院内に21ある各診療科の意向を踏まえた必要医師数は38人と大きく食い違い、最終的には、診療科の新設に必要な医師数も考慮して42人と回答するよう小熊氏が指示したという。

(ここまで)

病院の中ですら、認識に違いがあります。実務を行う側のほうが、ずっと危機感が強いように感じました。反面事務方の認識は、かなり甘そうです。医療を受ける患者側の認識は、果たしてどうなのでしょうか。最近特に患者側の要求水準は高まっていますが、それを満たすには相当医師がいなければなりません。

もう一つの問題は、やはりというべきか政治と行政です。

(医療介護CBニュース、9月21日の内容より)

医師不足はまず偏在是正で対処 ― 細川厚労相

細川律夫厚生労働相は9月21日の閣議後の記者会見で、医師不足への対策として、医師の診療科偏在や地域偏在の是正に取り組んでいく考えを強調した

細川厚労相は医師不足への取り組みについて、医師を増やすだけでなく、診療科や地域による偏在があることから、「その是正をまずしていかなきゃいけない。そのことにしっかり取り組んでいこうと思っている」と述べた。
また、医師の偏在状況に関する調査結果が月内には出るとの見通しを示した上で、各都道府県に設置する「地域医療支援センター」で調査結果に基づいた偏在解消に取り組む考えを示した

■医療分野は藤村副大臣、岡本政務官が担当

細川厚労相はまた、藤村修副大臣と岡本充功政務官が医療分野を担当すると発表。岡本政務官を「中堅の非常に有能な医者」と評した。

(ここまで)

今更「偏在」という言葉で医師不足の現実を覆い隠そうとする姿勢に、不信感を持ちました。先進国の標準と比べて、確かに医師は少ないのですが。長年国はそれを否定してきましたが、最近になってようやくそれを認め、その流れが医学部定員増につながっているのですが。空気の読めない発言ですが、その裏に「やっぱり医者は増やしたくない(もったいないから)」という行政の思惑があるのかもしれません。
それに偏在なら偏在で、ではどうしてそれを是正する政策が行われないのか(文章中の「支援センター」など、何ら役に立たないと判断できる代物です)。大野病院事件を考えれば、そして大淀の一件を想起すれば、産科が全国各地で閉鎖している理由がよくわかります。各地で救急が叩かれまくっている現状を考えれば、医師が救急に及び腰になるのは当然なのですが。労苦だけが多く、まるで報いがないからこそ、皆そうした診療科を忌避する・・・それだけのことです。それを改めるのは、政治と行政の本来的な役割です。
しかし現実には、政治も行政も何ら医療の窮状に対し、実効ある対策をとっていません。基本的なのは診療報酬によるケアですが、これとて今年はわずか1%すら上げられていません。それ以前は、毎回マイナス改定でした。ずいぶん診療報酬が下がり、医療機関の体力も削られました。政権交代後もなお、現場に対する要求は肥大化を続け、そのために必要な対価はケチられ続けています。政治による医療破壊は、今もなお続いています。

前のエントリーでも書きましたが、医療に対して金を出し惜しむ国において、まともな医療など実現するはずもありません。有権者の意識が医療費の抑制を無条件に賛美し続けている限り、それに見合って医療はやせ細り、結果医療難民が増えることになるのです。問題は、医師の数だけではありません。そのことは、しっかり理解しておく必要があります。
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(多剤耐性菌・さらに)本当に必要な対策とは・2
2010-09-28-Tue  CATEGORY: 医療崩壊
今日は前回の続きです。同じような文章ですが、内容がいいのでここでも紹介します。

医療ガバナンス学会の記事より

院内感染対策:耐性菌患者の感染対策に要するコストに見合った診療報酬を

森兼啓太

山形大学医学部附属病院 検査部

帝京大学病院における多剤耐性アシネトバクターによる院内感染多発事例は大きな波紋を呼んでいる。様々なレベルの行政から「院内感染対策に遺漏なきよう」といった論調の通達が流されている。通達を流すのは簡単であるが、「遺漏なき」を期するための費用についての議論は避けて通られているのが現実である

多剤耐性菌への院内感染対策は多面的であるが、簡単に言えばすでに耐性菌に感染・保菌している患者への対策と、全患者に対する基本的な対策の二つに分けられる。

全患者への基本的対策は、いわゆる標準予防策と呼ばれるものであり、どの患者がどのような病原体を保菌しているかわからない(病原体は目に見えない)ため、すべての患者に対して最低限行うべき感染対策である。耐性菌に関して言えば、患者接触や処置の前後に手指衛生を行うことで、患者間の耐性菌伝播を防止することが主になる。他にも日常の患者療養環境の整備、医療器具の洗浄消毒などがあげられる。また、検査室で得られる細菌などの分離状況を常に監視し、耐性菌が検出された場合には当該患者に対してのちに述べる対応を速やかにとることもあげられよう。

これらは、患者の診断治療に直接関与するものではなく、病院の収入である診療報酬上は表面化しない。手指衛生を熱心に行ってたくさんの手指衛生剤を使用しても、また感染対策専従者を配置してスタッフへの教育を行い、耐性菌分離の監視を行っても、その材料費や人件費は100%病院の負担であった

2010年4月の診療報酬改定により、全患者に1入院あたり100点の感染防止対策加算が新設された。これによって、十分な人的資源を感染対策に投入し、普段から耐性菌への基本的対策を行っている施設に対して、ある程度の資金的手当が行われるようになった。院内感染対策を後押しする大きな一歩であり、これを実現に導いた関係諸方面には大いに感謝している。もっとも、当該患者に要する感染対策の費用は、入院日数に応じて増加するので、本来は1入院あたりではなく1日あたり何点という加算がなされるべきであり、将来の再改定に期待したい。

次に、多剤耐性菌が検出されている患者への感染対策であるが、通常は「接触予防策」を講じる。すなわち、患者を個室または同じ耐性菌が検出されている者同士を同じ部屋に収容し、スタッフは入室する際に手袋やエプロン・ガウンなどを着用して患者の診察・ケアに従事する。患者に使用する医療器具は患者専用とする。これらの対策にはさらに多額の費用を要する

現状では、従来の診療報酬も先ほど述べた診療報酬改定でもこれらの費用をカバーしない。すべて病院の負担である。感染症の診断のための検査や治療に要する抗菌薬には、それらのコストに見合った点数(診療報酬)が発生する。しかし、接触予防策の費用が全くカバーされないとすれば、病院経営上どういう選択が合理的か?そのような予防策が必要な患者をできるだけ自施設で受け入れない、また、感染症の検査をなるべくせず、多剤耐性菌の保菌や感染を明らかにしない、というようなことを病院経営者が考えても仕方ないだろう。実際、急性期医療機関から慢性期医療機関への転院などに際して、MRSAなどの耐性菌の保菌患者は断られることは日常茶飯事である

エボラ出血熱や高病原性鳥インフルエンザなどのごくまれな疾患に対しては、患者を受け入れるごく少数の病院に対して感染症指定医療機関として行政から補助金を受けている。しかし大多数の医療機関は、MRSAなどごくありふれた多剤耐性菌の感染症・保菌患者に対して、100%病院負担で他の患者への伝播防止対策を行っている。「院内感染対策に遺漏なき」を期するためには、それに要する費用を診療報酬という形で手当しなければ、多剤耐性菌感染症・保菌患者は行き場を失うであろう。両者を比較するのはあまり適切ではないかもしれないが、未知数の脅威よりも、目の前にある現実の脅威の方がよほど問題であると考えるのは筆者だけではないだろう。

(ここまで)

行政は口出しだけはしますが、対策に必要なお金のことはまるで考えていません。そういえば、新型インフルエンザのときは、財務省は対策にお金をまったく使わないと言明していました。こんな状況で、現場の自腹と血のにじむような努力だけで対策を行うのには、限界があります。メディアも同じ・・・医療費が「不足している」ことは全く口にしません。医療費が「毎年増えている」ことばかり騒ぎ立て、医療費をケチる悪しき風潮を(半ば国の言うがままに)醸成してしまっている。

それが矯正されないかぎり、まとも以上の対策など不可能です。日常的に医療が食い荒らされている中で、非常時の対応にまで手が届くはずなど、ありはしない。皆が考えて、せめて選挙のときくらいはきちんとした意思表明を行うようになってからの話だと、この場で改めて申し上げておきます。
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(多剤耐性菌・さらに)本当に必要な対策とは・1
2010-09-27-Mon  CATEGORY: 医療崩壊
表題ですが、最近はいろいろなネタが多すぎて、この話題となると既に忘れ去られている感があります。メディアなどはまるで題材にしなくなりました・・・適当に現場の医療者の悪口垂れ流して、逃げ去った彼らについて何かを求めるつもりもありませんが、それでも重要な部分についてのコメントは必要かと思います。

今回は、次のエントリーも含め2つ文章を紹介します。前回と同じところからですが、本質が書かれているので必読です。

医療ガバナンス学会のサイトから引用・1

院内感染対策は専門性、総合力、そしてビジョンの問題

岩田健太郎

神戸大学医学部附属病院感染症内科

2010年9月18日

2010年9月9日の産経新聞によると、厚労省は「帝京大病院の多剤耐性アシネトバクターによる院内感染問題や国内で新型の耐性菌が検出されていることを受け」、多剤耐性菌の発生動向把握のための具体策の検討を始めたという。

厚労省が耐性菌の問題に注目することそのものには、特に問題はない。問題は「発生動向把握」のために策を練るという目的にある。
我が国の奇妙なところは、何か問題が生じると早急に何らかの対策を立てなければならない、と浮き足だってバタバタと走り出してしまうことにある。感染症対策、高齢者の戸籍問題など、ほとんど全ての問題が同じパターンで、同じ構造で、毎度毎度繰り返される。騒ぎ立て、「何とかしろ」というマスメディアとそれに呼応して政治的に正しく振る舞おうとする政治家が、「早くしろ、対策を立てろ」と急き立てるのである。我が国の官僚は常に多忙であるが、その割に生産性が低いのはこのような脊髄反射的な仕事に追われているためである

すでに多剤耐性アシネトバクターは全国の多くの医療機関で検出されていることが分かっている。同等の耐性を持つ緑膿菌も、その他のグラム陰性菌も普遍的に日本中の病院に存在することは我々専門家は「昔から」分かっている。報じられたNDM-1産生菌についても、特に他の耐性菌と本質的に異なったり、対策に違いがあるものではない。つまり、日本の耐性菌問題は何年も何十年も恒常的に継続されている慢性的な問題なのである。慢性的な問題に可及的速やかな対策をとる根拠は二つしかない。メディア対策と政治的自己満足である。そこでは病院の医療者やそのユーザーたる患者の利益はまったく顧慮されていない
なぜ、耐性菌の動向を把握するのか。この質問を先日、厚労省結核感染症課の官僚に尋ねたが、「それは耐性菌の状況を把握して情報提供し、耐性菌対策の助けにするためだ」と立て板に水のような「模範解答」が返ってきた。しかし、そのような机上の観念と現実は(他の多くの医療行政がそうであるように)かなりの乖離がある。

すでに耐性菌の報告システムは日本に存在している。例えば「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(いわゆる感染症法)」では、1999年より耐性緑膿菌の定点報告を義務づけており、その発生動向を調査している(2003年より5類感染症)。
しかし、この報告が医療現場の助けになることはほとんどない。なぜなら、耐性菌の情報とは「全国がどうなっていますよ」という情報ではなく、「うちの病院ではこうですよ」「私のいる病棟ではこうですよ」という情報こそが大切だからだ。こういう情報を我々はローカルな情報と呼ぶ。だから多くの病院では「アンチバイオグラム(病院や病棟における耐性菌情報)」を作成して、実地診療に役立てている。

では、行政として耐性菌の発生動向を把握する意味はないかというとそんなことはない。多剤耐性緑膿菌(MDRP)は日本で承認されている抗菌薬が全く効かない耐性菌である。したがって、その発生動向を調査すれば日本でこの菌が普遍的に検出されているリアルな問題であることが即座に理解できる。もし耐性菌情報を現場の医療に活かそうと官僚が本気で考えているのなら、「これではいかん」とMDRPの治療薬の緊急承認や普及に尽力を尽くすのが筋であろう。
しかし、厚労省はこれまで「耐性菌対策と医薬品承認・審査は担当が違う」「製薬メーカーから申請が来ていない」という誠に「官僚的な」言い訳で知らんぷりを決め込んでいた。対策もとらず、ただ病原体を届け出させて数を数えているのなら、これは子どもの夏休みの絵日記と同じである。「今日はとんぼを2匹見つけました」と日記に書くのと構造的に同じだ

得られた情報に呼応する対策が講じられない限り、病原体の「届け出」には意味がない。それは「対策をとっていますよ」というポーズ、アリバイ作りにしかならない。あるいは研究者の研究材料にしかならない。現場の医療者は、そして患者はひとつも得をしないのである。
感染症対策の先進国であるオランダでも届け出感染症は存在する。ただし、「届け出することで対策をとり、公衆衛生的な介入をかけ、そして減らすことが可能な」感染症のみが届け出義務を有している。しかも、多忙な医療者の便宜を図り、報告は電話でもファックスでもメールでもOKである。これに対し、日本の感染症では多くの場合、「届けて何をするか不明瞭な感染症に」報告義務を課している。例えば、「急性ウイルス肝炎」には届け出義務があるが、急性肝炎を報告しても肝炎は絶対に減らない。もしウイルス性肝炎を本気で減らしたいのであればキャリア(ウイルスを有するが症状のない場合)の数を調べなければならないのだ。日本の届け出用紙は記載事項が多く、これも現場の医師には評判が悪い。デング熱の届け出をするのにどうして患者の住所や氏名が必要なのか。ヒトーヒト感染をしないデング熱の場合、発生数さえ把握できていれば感染対策上問題はない。感染対策を何故やるのか、という根源的な理由を理解しないまま多くの保健所は「報告を受けたので」という理由で患者の家に電話をかけて「情報収集に」あたっている。対策に寄与しない不要な個人情報の漏洩である。

このように、日本では感染症発生動向把握に対するビジョンやプリンシプル(原則)がないのである。動向を把握してどうしたいのだ?という目標がないのである。ただ場当たり的にメディアに呼応し、それを報告させて対策をとっているふりをする。これが重なって現場はますます疲弊するという構造である。
繰り返すが、日本の耐性菌問題は昨日今日起きた緊急の問題では決してない。長い間、我々専門家が必死で取り組んできた慢性的な問題である。プロが長い間取っ組み合ってきた問題であるということは、この問題に「イージーなソリューション(解決策)が存在しない」ことを明白に示唆している。イージーなソリューションがない問題に、安直な届出制度を作ることで「解決してしまったふり」をしてはならない


耐性菌の問題は、耐性菌の数を数えたからといって解決するわけではない。検査の方法、日常の抗菌薬の適正使用、病棟における感染対策、そして耐性菌感染症の治療戦略など、たくさんの施策を重層的に駆使して対策する。病院の総合力が大切なのである。ならば厚労省がもっとも心を砕くべきは病院の総合力アップのための施策である。それは病院で感染症のプロがフルタイムでコミットしやすい施策であり、病棟が安全に運用されるための施策であり、抗菌薬が適正に使用される施策でもある。

一方、病院は「耐性菌対策のため」に存在するわけではない。過剰な耐性菌対策はコストもかかるし日常診療を圧迫する。日常診療を円滑に進めつつ、適切な感染症対策を継続する「塩梅」が大事になる。塩梅、微調整が必要となる問題については専門家がよくよく現場を俯瞰して、その場その場の「妥当な振る舞い」を決めなければならない。中央が一意的に計画書をたてるような対策法は、「塩梅」の重要な院内感染対策にはそぐわない。ことあるごとに厚労省や保健所が調査に入るような「労多くて益少ない」対策だけはごめん被りたい

厚労省は何も慌てる必要はない。時間をかけるべきである。まずは多種多様な感染症の専門家の意見をじっくりと時間をかけて聞いてほしい。そしてなによりもまず最初に、我々はどのような院内感染のあり方を目指しているのか、ビジョンを明確にすべきである。病院が病院である限り院内感染はなくならない。なくならない、という前提でどこまでの対応が妥当なのか「塩梅」探しの模索をすることこそがビジョンの追求である。

(ここまで)

強調した部分がすべてです。昨日今日からの問題ではありません。日常の対策が必要であり、そのために必要な経費も含めしっかりと対価を社会全体で支払うことが必要なのです。病院が日常的に経営難に陥っていて、常にスタッフが過労死と隣り合わせで仕事をしている環境下で、まともな対策などできるわけがありません。この問題は、ほかの問題と同じで医療費をケチり続ける政治・行政、そして有権者の意識の問題です。医療安全のために、どれだけの対価を社会が用意できるか・・・そして、用意したいと考えるのか。それが問われています。

この件に関する報道で、この部分が決定的に抜け落ちているのはいつものことですが・・・単細胞で近視眼的で、国策に対する批判力をまるで持ちえないメディアなど不要です。しかし患者側の人間として、必要な見識は最低限持つ必要があります。それだけは、間違いないと思います。
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くま6、最後の1日
2010-09-26-Sun  CATEGORY: QMA
本当は、9月末までサービスやっていますが、休日は今日が最後です。ということで、今日はくま6最後のオンオフに出て家に帰っています。何度かはぐれましたが、3回ほどフルゲートに近いメンバーとなっています。昔のホームの同志社前ですが、2台になっていましたが何とか続いていました。次回作に復帰できれば、そしてワタクシが京都にいれば、間違いなくここがホームになると思いますが・・・それまでは別の店舗でくま7ということになりそうです。ロケテスト、どうなるのでしょう?

そんなわけで、今日は西宮のネーブル大会を回避しています。体が2つ欲しいところですねぇ・・・朝はあんあん、塔登りなどやっていました。100階はクリアしています。今107階なのですが、それ以上を目指すつもりはあまりありません。適当にやって、義兄弟タイトルなど狙ってみるのもいいかもしれません。順位を確かめつつ、全国対戦と並行して進めると思います。

・・・久々に筐体の前でクララを使いました。今日ですが、クララの人が多かったです。皆さんの愛が、どれだけ深いかがよくわかります。この日で一区切り、おそらく次はDSでのイベントに移行しそうですが、何とか時間を作って参加したいと思います。

・・・どうにも、泣けてきます。心の種の半分がないまま闘い続けるには、この世界、とてもしょっぱいみたいなので。とりあえず、問題整理だけは、させてください。それでは・・・
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(大会ばかりの1週間)1+1は、1より大きいです
2010-09-25-Sat  CATEGORY: QMA
単純な話ですが、1+1は1より大きい数です。木曜日の彦根大会は、そういう流れでした。

・・・それ以前に、この日は大変でした。朝情報を検索していると、JR線のダイヤが大幅に乱れているという知らせが。予定より早く家を出ましたが、とにかく山科駅(地下鉄で乗り換えました)からが長かった。なかなか米原まで行ってくれる列車が来ません。途中までは結構たくさん行ってくれますが・・・おかげで山科のプラットフォームで1時間近く待つこととなりました。列車は彦根の直前でまた待機に入り、結局現地着は13時くらいになっています。

現地ですが、割と新しそうな店でした。少数精鋭、16人で大会開始です。なお、ここのルールはジャンル封鎖。しかも勝ち進むに従い、封鎖できるジャンルに縛りがあり2度同じジャンルを封鎖できません。これが勝ち負けを、大きく分けてしまったのですが(汗)。

1回戦 → いきなりシンシアリーさん、あまのルウさんを引き厳しい組に。まずはアニゲ封印、というのは良かったのでしょうが、かわりに飛んできた芸能でビハインドの苦しい展開に。最後は文系2セットだったので(自分は文系順当てでした)、何とか2位抜けしています。
準決勝 → シンシアリーさん、おねだん仮面様との対戦です。これは厳しい・・・しかも、アニゲ封印ができません。選んだのは(2つ選びます)芸能とライフスタイル。苦手2つという読みですが、ここでは完全に裏目でした。アニゲマルチとアニゲ順当てで差をつけられ、ここで勝負あり。アニゲ○×(自選択)では挽回できず、あえなくEND。

・・・これはやはり、禁断の○ル○ギド○の投入が・・・求められているトカッ!

その後優勝したのは、だわーにゃむさんでした。最後の多答で勝ち負けが逆転しています・・・マルチセレクト、本当におそるべしです。

大会が終わったら店内対戦、そして皆さんとお食事ののち帰還しています。最後はシンシアリーさんに車で駅まで送ってもらいました。深く感謝です。車内ではユーディさんと山科駅まで会話。いろいろお話できてよかったです・・・また、奈良の大会にも出走できる時間をつくりたいものです。

表題ですが、同じジャンルでたたみかけられたら厳しいです。そういう展開にならない様、なってもある程度我慢できるよう努力が必要・・・ちょうど2週間後には名古屋でアニゲ限定戦なので、少しはケアしておかなければなりませんが・・・○×その他セレクト系だけで手いっぱいという現実。こんな状況で、全国各地から集まる青の勇者たちを迎撃できるものか・・・不安一杯になりそうな結果でした。

・・・裏で全国大会とか、あんあんのウルトラクイズ敗者復活戦とか、いろいろあります。そして、日曜日は西宮で大会なのですが・・・今回は出走を回避します。それより大切なことが、いちクララスキーにはやはり存在しますから。こちらでも宣伝します、くま6最後のオンオフです(9月いっぱいでサービス終了なので)。

午前の部

11時 11時20分 11時40分
12時 12時20分 12時40分
13時 13時20分 13時40分 14時


午後の部

15時 15時20分 15時40分
16時 16時20分 16時40分
17時 17時20分 17時40分
18時 18時20分 18時40分
19時 19時20分 19時40分
20時 20時20分 20時40分 21時


なお、決勝の選択はノンタイ推奨らしいです(全部ボケる前提なので)。こちらもそのつもりで参加します。朝はあんあん、午後の部からオンオフ参加を予定しています。最後になってしまうかもなので、皆さんよろしくお願いします。
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(大会ばかりの1週間)ナニワの中心で、アイを叫んだふたり
2010-09-24-Fri  CATEGORY: QMA
次は月曜日、賢聖杯のお話です。いつも通り、12時前に現地到着。昨日の今日という方も何名かいた中、少しずつペースアップして本番に臨んでいます。

いつも通り・・・自分の分を。それにしても、ここまでの偶然は、そう見られないかと思います♪

1回戦 → すだちさんといきなり同組。もっとも、あとのお二人は(語弊ありますが)それほど怖くありません。ここでノンタイを使用、自選択でいい問題引いて1位でした。ここまでは普通の展開なのですが、この次からがとてつもなく異常だったわけで・・・
2回戦 → またしても、すだちさんと同組。当然ですが、すだちさんは無視してあとの2人を競り落とす選択をしました。アニ○×・・・ふたを開けると、もう一人が同じ選択をしてくれたおかげで通過できました。前半はパネル2セットで、かなり苦労しただけにラッキーだと思います。
3回戦 → これでもかとばかりに、すだちさんと同組。しかもロビンソンさんまでいます。これは絶体絶命・・・形式はセレクト限定なのですが、既にアニゲを使ってしまっており投げるジャンルがありません。理系で対応してますが、普通の問題しか出ず。最後の2セットが芸能セレクト総合、とか明らかにイジメです。みんな知らないニュース問題だったおかげで、何とか2位抜けでした。助かった!
準決勝 → ここが一番、楽だったような気がします。やっとすだちさんと別組。がんでんさんを除き、社会が苦手な人だったので社パネで迎撃しました。これが大ヒット、単独正解を2つ拾い、あとも割と有利なラウンドになったので余裕のある1位でした。
そして決勝 → やっぱりというべきか、すだちさんと4度目のデスマッチ。しかもこの場はマルチ限定。残った札は文系とスポーツくらいしかありませんが、どちらを使ったとしても多分差はつきません。せめて理系を残していれば、少しは違いそうですが・・・後の祭りでした。いきなり社マルチで3問差をつけられ、そこで勝負あり。最後は4問差でした。

結果はこうなりました。

優勝 → すだちさん
2位 → (ワタクシです)
3位 → やるおさん
4位 → ぼーしぱんさん

最後に差をつけられてしまって、これは厳しいと思いました。すだちさんはとても強いのですが、それだけに相手をあわてさせる新技が欲しいと思った次第です。とはいえ、当座そんなものを開発する時間もなさそうですし・・・勝つには幸運が必要と思います。結局この日は、同じ相手に1勝3敗。次は巻き返しておかないといけませんねぇ。

それより前に、どうしようもなくマッドな組み合わせ。果たして、これってどんな確率なのでしょうか。とりあえず、いつものアレで締めておきましょう。

「なんじゃそりゃーっっっ!」

「おぅまぃがっっっ!」

「ま~~~~んま、みぃやっっ!」

おのれ・・・ブルコギドンさえあれば!」

ちなみに、今回の商品は「CLANNAD」関連の枕とハンドタオル×5でした。これは大切に使わないといけませんねぇ・・・かがみの枕、リトルバスターズの枕・・・ずいぶん同じようなプライズが多かったりします。QMAキャラのそれも、そろそろ欲しいと思った今日この頃です。

その後はいつも通り、ほぼいつもの皆さんと焼き肉パーティ、そして10時過ぎに京都帰還でした。さすがに3日連続は大変でした。その中最後まで対戦できたことについては、素直に喜んでいいかと思います。負けるパターンがいつも通りなのはご愛敬ですが、いずれきっちり答えを出したいと思います。かなり、やる気が出てきました。そんなわけで、少しトーナメントの登場確率が高くなると思います。対戦した時はよろしくお願いします。とりあえず、名匠(青)が終わるまでは、高確率でアニ○×なので、ご了解くださいませ。

そんなわけで・・・次は木曜日のおはなしなど。
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(大会ばかりの1週間)つぎは、マジカル
2010-09-22-Wed  CATEGORY: QMA
ということで、次は日曜日のおはなしです。

マジカルですが、三宮のすぐ東にあります。場所はいたって便利・・・ただ、京都からだと結構時間使います。家から大体1時間半です。しかしこの日は、前日蒲郡に宿泊しているので、そこからの移動となります。日曜の朝の日課ということで戦隊・ライダー・プリキュアのコンボを着実にこなし、急いで列車に飛び乗りました。宿は三河三谷駅のすぐ近くなのですが、列車は9時4分に出発してしまいます。荷物もあるので、結構あせりました。

その後の行程ですが、名古屋まで直通(快速列車なので)、その後新幹線、新大阪で降りて以後新快速で西に・・・というプランです。名古屋を降りてからの列車の接続が悪く、結構名古屋で待たされた以外は、割とスムーズでした。新大阪では、タイガースの応援団でごった返していて、実ににぎやかではありました。現地着は12時前。少しだけ調整して、本番に臨んでいます。

ここから先は、自分の分だけダイジェスト。

1回戦は割と楽でした。アニゲが苦手な人が多かったので、いつも通りのアニ○×で勝負しています。○×もいい問題でしたが、ほかでも差がつく展開。無事1位抜けしています。まずは上々の滑り出し。
2回戦 → まだまだ余裕の持てそうな、しかし油断をすると負けるメンバーとの対戦。お二人はスポーツが苦手、もう一人はスポーツが間違いないということで、こちらはそれに便乗するプランを立てました。展開は予想通り、スポ文字で上位と下位の差がはっきりする展開に。最後に自選択の理系その他で突き放して1位でした。
準決勝 → いよいよメンバーが厳しくなってきました。こちらは余裕がないので文系順当てで対応しましたが、自選択で2問落とす厳しい展開に。何とかアニ順当ての攻勢を耐え、点差で1位抜けできました。ほかの人の選択でリードできたのが、良かったのかもしれません。
決勝 → ヴィオレッタさん、EXIAさん、SONNEさんとの対戦でした。ここはフリーなので、大体ほかの人の傾向はわかります。こちらも文系マルチで迎撃、最初のアニタイでリードされ苦しい展開でしたが、次のサッカーで全部合わせ、残りの2セットで逆転できる問題を運よく引きました。

結果はこうなっています。

優勝 → (ワタクシです)
2位 → EXIAさん
3位 → ヴィオレッタさん
4位 → SONNEさん

最後はかなり幸運でした。3セット目はライフのパネル総合でしたが、昔覚えたほうの問題が多くて、ここで追いつくことができました。一番重要な対戦で差のつく問題を引き、何とか1問差でかわす・・・薄氷モノでしたが、それだけに嬉しさもひとしおです。

その後は店内対戦をいくつか、店名をつけて店を5時に出ています。その後は大会主催の皆様とお食事会などやっておりました。年輩の方だからこその濃いお話が多くて、かなりおもしろかったです。神戸出身のくせに、三宮付近の繁華街については(特に裏道)まるで知りません。いい店って、結構あるものですねぇ・・・餃子、結構おいしかったです。

家に帰ったのは夜9時過ぎです。荷物の整理と部屋の片づけ、そして・・・問題を整理して、翌日に備えています。
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(大会ばかりの1週間)まずは、蒲郡
2010-09-21-Tue  CATEGORY: QMA
今週は大会がまだまだ続きます。たとえば、こんな感じに・・・

23日 → AS24彦根店大会 
26日 → ネーブル西宮大会

もちろん、これだけではありません。あんあんですが、ウルトラクイズ「敗者復活」大会らしいです。アンサー協会員としての仕事もあるわけで、どう考えても時間が足りません。そんな中、寸秒を惜しんで対策にいそしみ、次の大会に臨むというのだから、どれだけハイジンだったりするんでしょうねぇ・・・

・・・(むなしくなるから、考えるのはやめにしよう!)

今日ですが、まず表題通り。土曜日の蒲郡大会レポートです。

土曜日の予定ですが、二条駅を出発、京都から名古屋まで新幹線、名古屋からは快速列車で蒲郡まで行きました。そこからは歩き・・・普通列車の接続がよければ、岡崎から普通列車で最寄駅という選択がありましたが、このエリアは普通列車が1時間2本しかありません。運悪く、蒲郡から歩いた方がまだ早いという状況でした。道は交通量があってわかりやすかったので、まず迷いませんが。

現地には12時前に到着しています。隣のジャスコで適当に昼食を買って食べ、QMAのコーナーで適当に時間をつぶしています。大会の開始は18時ということで、かなり遅いです。逆に昼のうちに、しっかり静養しておきましょうというわけで、たっぷり仮眠をとっています。あとは適当に調整・・・関西の人たちともたくさん当たっています。決勝は本番で使う予定の札を最終調整。普通に外すところが、マイクオリティの限界だったりします(汗)。

愛知でよくお会いする面々と挨拶などして、本番に臨みました。以下、自分の分だけ。

1回戦 → わぁいさん、ステファさんとの対戦です。みなさんアニゲは苦手そうということで、アニ○×を使いました。理系の順番当てが難問でしたが、リードは奪われずに済ませ、自選択で差をつけて1位。上々の滑り出しですが、順番当てで覚えていない問題が普通に出てきてショックでした。カピバラって、意外に大きかったんですねぇ・・・
2回戦 → わぁいさん、なおえりきさん、あやせちはやさんとの対戦でした。皆さんの棒グラフを見て、一番文系が有効そうだと判断し歴史を使用。しかし幕末問題で差をつけられ、結構苦戦しました。社会パネルも難問ぞろいでしたが、理系の順番当てで何とかリードして1点差以内の1位でした。昔雑学時代、文字パネルはよくやっていましたが・・・忘れていることがかなり多くて愕然の展開でした。
準決勝 → あやせちはやさん、マックガスZさん、BONEWさんとの対戦です。ここもいつも通り、相手のグラフが一番伸びていない社会から地理をチョイスしています。しかし自選択がどうしようもなくヌルい展開で、やっぱり地理は出さない方が良かったかもと後悔し始めた次のセットで社会パネルが大爆発。こちらが知っている方の難問がたくさん出て一気に差がつき1位でした。この展開・・・次はろくなことないパターンが、経験則上多かったりするわけで。実に不安でした。
そして決勝・・・キズナさん、くまきあんりさん、マックガスZさんが相手でした。問題は、こちらの苦手で固められることが、ほぼ確定であること。更に、こちらは文系だとキズナさんを助けてしまうし、スポタイだとくまきあんりさんが拾ってきそうで、どうにも使う札に苦労してしまいます。仕方なしに社会○×(一応、名匠の形式代表なので!)でしたがあまり効かず、皆さんの選択で少しずつ差をつけられ4位でした。

順位はこうなっています。

優勝 → キズナさん
2位 → マックガスZさん
3位 → くまきあんりさん
4位 → (ワタクシです)

苦手のジャンルをピンポイントで狙われては、かなりきついものがあります。耐えられる実力がほしいところですが、これは長期的な課題・・・当座、我慢しなければなりません。途中で負けがわかっている試合というのは、実にやるせないものですが。いつかリベンジしたいものです。

ちなみに、今回の商品は・・・映画版「なのは」のイラストがあしらわれたティッシュペーパー(3箱1セット)。声優つながりということで、謹んで頂戴しました。ありがとうございます!

その後は店内対戦やら、皆さんとの歓談やらで時間をつぶし、日付の変わるころに撤収してホテルで1泊しています。蒲郡大会ですが、実にアットホームで、あと場所がとても広くて、実に快適な時間となりました。1年前行った仙台の東部杯に通じるものがあります・・・夜が苦手なので、お店は24時間オーケーですがこちらは早めに帰りました。残念ではありますが、また行きたいと思っているのでその時はまたよろしくお願いします。

以下、ちょっとだけおまけ。
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(今週末の予定)久々、炎の3連戦
2010-09-17-Fri  CATEGORY: QMA
手短に、今週末の予定を書いておきます。仕事の関係上、結構調整が大変でした。

18日 → 蒲郡大会(ファンタジアン)
19日 → 神戸アルカトラズ杯
20日 → 賢聖杯(大阪)

問題は・・・蒲郡の大会、夕方かららしいです。ということで予定を変更、現地泊を決めました。日曜日の朝はプリキュアまで見たら速攻で列車に飛び乗り、神戸に急行することとします。

いろいろリアルで難しい中、この連休だけはしっかり遊ぶつもりです。皆さんとも交流したいし・・・楽しみにしています。

以下、ちょっとだけ続きます。
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オレンジ色の週末
2010-09-13-Mon  CATEGORY: QMA
表題ですが、土曜日も日曜日も社会限定大会だったので、どうしてもそうなってしまうわけです。

まず、土曜日・・・名匠です。この日の1回戦ですが、○×を選びました。前回は地理でしたが、明らかに勝てない人が最低1人はいるので回避しています。選ぶ以上は勝ち抜けたいということで、かなりみっちり予習と復習をやりました。あとはほかの形式の復習・・・オーソドックスな調整方法だと思いましたが。

さらっと、自分の分だけ。

1回戦(1) → 1問目からミスする厳しい展開も、いつの間にかかなり差がつきました。1位抜けです。
1回戦(代表決定戦) → 初見が2つありましたが、考えれば出てくる問題でした。全答で代表に。
2回戦 → 1問目からミスして厳しい展開。何とか最終セットで抜け出し2位でした。
準決勝 → 自選択のセレクトで○×を2つ落とし終了。

○×ですが、やっておいたおかげで代表にはなれましたし、とてもハッピーではありました。準決勝はその○×で落としてしまいましたが、見てなければ仕方ない部分もあります。前回の社会大会は準決勝で惨敗だったので、少しは良くなっていると思います。決勝ですが、だれにもチャンスがある面白い流れになっています。文系や理系みたいに圧倒的な人はまだいない(そう勝手に思っていますが)ジャンル、ということでかなり白熱したいい大会になりました。

そして日曜日・・・今度はネーブル西宮です。今シーズンは春に1度行ったきりなので、結構久しぶりです。昨日の今日の人もたくさんいて、関西だけでなく各地から強豪が集まるハードな大会でした。こちらは2回戦敗退・・・対戦相手も強い人ばかりでしたが、それ以上に難問奇問の嵐。社会縛りで250点なかったのは、多分初めてです。このジャンルの奥の深さと、考えの甘さに愕然とした大会でした。

結論・・・もっとしっかり鍛えて、出直しましょう

正直、地理だけで勝つのは難しいです。地理ですら、一定割合で落とします。そのほかのサブジャンルに穴が多すぎて、とても耐えきれない展開でした。意外に怖いのがオカルトと鉄道・・・検定で知ってる人多いから、余計です。またこういう機会はあると思うので、次は今回以上の調整をかけてチャレンジすることにします。

・・・なんて言っているうちに、次の名匠は青です。ということで、今後は1カ月青中心の調整になりそうです。セレクト中心で鍛えて、今回も前回同様準決勝まで(まぐれでもいいから!)残りたいと思っています。あとは形式代表・・・昔からのお付き合いの人は、ワタクシが何を使うかは大体ご承知と思います。その形式で吶喊します。

今週末ですが、3連戦になりそうです。また、決まったら書きます
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(多剤耐性菌・2)政治と行政の無能こそ、問題にすべきこと
2010-09-10-Fri  CATEGORY: 医療崩壊
昨日の続きです・・・今マスコミは狂ったように現場の医療者を叩いていますが、そんなものはまやかしにすぎません。政治は無策だし、行政は責任転嫁ばかり考えていて、だれも責任ある態度をとりません。そんな中、現場だけが犠牲を強いられる・・・この国の医療における、最大の問題の一つと考えています。

今回は、小松秀樹先生の文章を引用します。

小松先生の文章より

「国民を元気にする政治」とは?

小松秀樹

2010年9月9日 MRIC by 医療ガバナンス学会

またぞろ、行政-マスメディア連合による犯人探しとバッシングが始まった

9月6日付のasahi.comによると、帝京大学病院の院内感染問題で、長妻厚生労働相は「重大な院内感染が発生したらルールにのっとって報告することが必要。きちんと機能しているのかどうか検証が必要だ」と話したという。9月6日の午後には立ち入り調査が行われた。警察による業務上過失致死傷を視野に入れた事情聴取も始まった

報告しなかったことが被害を拡大させたとする報道もあるが、報告することで被害が防げるわけではない。報告は、法律ではなく通知により求められているもので、厚労省からのお願いレベルのものだという
加罰的扱いをするには、立法が必要である。そうでなければ、行政の暴走が防げず、三権分立の意味がない


現実問題として、報告しても対策の財政的支援が得られるわけではなく、状況によっては不利益を伴う処分さえ下されかねない。厚労省は、無理を押し付けるということにおいて、医療現場から悪代官のような存在とみなされている
そもそも、報告をためらわせるような厚労省の姿勢に問題がある。厚労省の今後の対応によっては、さらに情報が集まりにくくなりかねない


報道によると、帝京大学病院の感染対策に問題があったとされる。しかし、安全対策には人的・物的資源が必要である。
感染防止対策に不十分ながらも、診療報酬がついたのは、問題発生以後の、2010年4月からである。出来高払いでは、一人の患者が一回入院すると 1000円が支払われる(DPCでもほぼ同額になる)。亀田総合病院で年間2000万円程度になる。しかし、感染対策室には、専従職員が3名、検査室との兼任の感染症の専門医が1名、他に感染症科の医師が5名常時活動している。大病院でも、4月以前に十分な対応できていたところは少ない。
多くの病院で、対応の努力を始めた段階にあると考えるべきである。実際、診療報酬はぎりぎりに抑制され、多くの病院が赤字に苦しんでいる。報酬が発生しないところに費用をかける余裕がない。これに加えて、感染対策を専門とする医師、看護師は少なく、すべての病院が厚労省の求める人材を確保できる状況にはない


検査体制を整えている病院で、多剤耐性菌による院内感染を経験していない病院はない。常に対応をし続けているといってよい。
多くは弱毒性で、健常人には病原性がないが、化学療法を受けている進行がん患者や、大手術を受けた患者など、免疫力が低下している患者ではときに致命的になる。
世界の専門家から様々な認識や対応が発表されている。人的、財政的制限があるので、あらゆる対応がとれるわけではない。院内感染は、医療側の対応と新たな問題の発生で、時々刻々、その様相を変えている。
院内感染の撲滅が当面不可能であること、人間の生命が有限であること、医療が不完全であることを前提に、冷静に実情を認識すべきである。不可能なことを規範化すると、士気の低下を招き、医療現場が荒廃する


問題になった多剤耐性アシネトバクター・バウマニは乾燥に強く、栄養要求性が低いという。このため、近年、院内感染の主役だったMRSAと異なり、環境に広く分布し、死滅しにくい。手洗い中心だったこれまでの対応で制御しきれないこともあろう。

厚労省は、規範との整合性ではなく、社会にもたらす結果を基準に、すなわち、今後の耐性菌による被害を最小限にするのに有用かどうかを基準に、対応すべきである。
具体的には、現場の心理的障壁を小さくして情報を集めやすくすること、集まった情報をすべて開示すること、現場の対策を支援することである。
厚労省が、さまざまな背景を持つ現場に、罰則による威嚇を伴った一律の指令を出すことは、院内感染対策には有害無益である
。対応するのは厚労省ではなく、多様な背景を持つ現場である。厚労省はその援助しかできない


行政は法による統治機構であり、原理的に医療を上手に扱えない。物事がうまくいかないとき、自ら学習せずに、規範や制裁を振りかざして、相手を変えようとする。原理主義的で適応性に乏しい。これに対し、医学・医療では、物事がうまくいかないとき、自ら学習し、知識・技術を進歩させる。実情の認識を基本とするので、無理な規範を振り回すことがなく、適応性に富む。

CDC(アメリカ疾病予防管理センター)では、刻々と変化する医療の状況に科学で対応するために、行政官ではなく、医師が主導権をもっている。
逆に、日本の厚労省は、自らの責任回避のために、現場を細かく縛る無理な規範を設定して常に現場を違反状態におく。問題が浮上してくると、現場に責任を押し付ける。新型インフルエンザ騒動では、水際作戦に代表されるように、無理な規範を掲げて、実質的に強制力を伴う事務連絡を連発し、無残な失敗を重ねた。

報道機関から漏れ聞くところでは、厚労省が加罰的対応をしているのは、帝京大学での沖永家による支配体制が気に入らないからだという。ガバナンスに問題があるのなら、院内感染と切り離して、ガバナンスに問題があることを真正面からとりあげるべきではないか。別件逮捕のようなことをすると、院内感染対策が歪む

古い体験を話す。35年前、東京大学泌尿器科学教室では細菌培養を中央検査室ではなく、教室の研究室で実施していた。そのデータは病院全体の感染管理に還元されていたわけではない。大学は各科の独立性が強く、病院全体のガバナンスはほとんどなかった。

病院のガバナンスは、比較的最近、輸入された考え方である。しかも、望ましい医療機関のガバナンス像は常に変化している。例えば、国際的な病院評価機関であるJCIはガバナンスも評価しているが、数年ごとに基準を変更している。医療機関のガバナンスの実態も常に変化している。しかも実際の医療機関は極めて多様である。望ましい定常状態を想定してそれを押し付けること自体無理がある

全国の大学病院のガバナンスの実態はどうなのか。その中で、とくに帝京大学が劣っていたのか。多少なりとも問題のない病院はあり得ない。ガバナンスのありようを外部から強権で変えること自体、ガバナンスを傷つける。厚労省からの天下り役人が帝京大学を支配するようなことがあれば、かえって弊害が出かねない。
実際、厚労省の天下り役人が支配してきた骨髄移植財団では、天下り役人がセクハラ、パワハラを繰り返し、大量の退職者が出た。財団は、セクハラ、パワハラに抗議した部長を解雇したが、不当解雇だとして訴えられ、敗訴した


良いガバナンスとは、制御の利いた合理的な自律である。内部に真摯な動きがないと、いくら外部から叩いても、改革は成功しない。具体名はあげないが、複数の大学の例が実証しているように思える。

そもそも、帝京大学のガバナンスが悪かったから耐性菌の問題が明らかになったのか、改善されたから明らかになったのか。漏れ聞くところでは、事件後4月に新院長に就任した森田茂穂氏の英断で、外部調査委員会が開かれ、すべてが開示された。望ましい自律の動きが始まった可能性がある。

菅直人総理大臣は国民を元気にする政治を唱えている。私は、菅総理の考え方に大賛成である。
フランスの政治哲学者であるトクビルは、政治的中央集権を評価するが、行政的中央集権を嫌う。『アメリカの民主政治』の中で、菅総理と似た考えを提示している。
トクビルの意見を要約すると、以下のようになる。

「国家が、国民生活の些細な部分まで支配すると、有能で活発な人間が、人々や社会に影響を与えられなくなる。国家は、人々を国家に頼らせ、自立できないようにしてしまう。国民は、臆病でただ勤勉なだけの動物たちの集まりにすぎなくなり、政府がそれを羊飼いとして管理するようになる。国民は、あらゆることを国家に頼るようになって、元気がなくなる。国家が衰えると、自力で生きられない元気のない国民は滅びる。」

行政権力は、日々更新されている医学的合理性と大量の情報を活用するための行動原理と能力を有していない。従来、行政権力が無理な規範で医療を統制することを、自民党が支えてきた。
日本医師会は行政権力の下請けになっていた。これに、日本の医師の多くが反発し、2009年の総選挙で、民主党に投票した。選挙前の何年かの医療をめぐる議論が、政治の大きな流れを変える一因になった。
医師たちは、政務三役に、行政権力の制御を期待した。長妻大臣の対応は、旧来の自民党と同じであり、日本人の元気を奪うものである。失望を禁じ得ない

(引用ここまで)

医系技官は医師免許こそ持っていますが、十分な実務経験を経ていないため実情を理解している人はそれほど多くないと推測されます。彼らは官吏と医師の意思の疎通をはかるため必要不可欠な存在のはずですが、実務能力がないため現場を無視して無茶苦茶な要求をしばしば振りかざします。今回は多剤耐性菌に対する「完全な備え」という、おおよそ実現不可能な要求を行い、現場を混乱させる大きな原因となっています。病院の財政はどこも厳しいのに、そんな無法な要求をしてどうするつもりなのか。
ついでに言えば、病院から財政的余裕を奪ったのは低医療費政策ですが、彼ら医系技官は何らその流れを押しとどめようとしなかった。責任を厳密に追究していけば、その結末は厚生労働省に所属するすべての人間の責任ということになるのです。今回彼らは通達「らしきもの」を言い訳よろしく出しておき、自己免責の道具としていますが、病院の余力を奪い今回のような非常事態に対応できなくしたことに対する責任からは、決して逃れられない。産科の問題、救急の問題も同じ構図・・・医療費をこの国の官庁がケチっている状況で、まとも以上の対策など、実現不可能です。

ならば、金を出し渋っている国の責任はどうなるのか。そういえば去年の今頃は政権交代とやらの熱気で、やたらムンムンしていましたねぇ・・・現与党は医療費についても「先進国並みを実現する」とか、言っていたのですが。現実には、こうした約束は反故にされ、まるで低医療費政策は改まる気配がない。かと思えば、今回の文章のごとく、何も知らないおバカな大臣が官吏の尻馬に乗って現場の医師を攻撃する始末。小松先生の慨嘆が、よく理解できるとしたものです。
政治の責任は、何といっても実際の政策で社会を改善することにあります。医療費を公約通り増やし、医療機関の経済的余力を十分保障し、いざという時に十分な対策がとれるよう現場を支援することこそ、彼らの本分だったはずですが。今彼らが熱中しているのは、内部の主導権争い・・・しかも両陣営の公約に、医療の「い」の字も入ってこないのはどうしたことなのか。現与党が居座り続ける限り、医療の改善などとても望めたものではないと見切りをつけるに十分な状況です。

政治も行政も自分勝手で、かつ責任の転嫁しか頭にない状態。責任は(本来あるはずのない)現場の医療者に押し付けられ、場合によっては手錠で脅迫されかねない事態に陥っています。こうした事態が事あるごとに繰り返されるのであれば、まず現場の医療者が「突然世の中が嫌になり」立ち去ってゲームオーバー。その次に患者が誰も助けてもらえなくなりバッドエンド。そうならないために、有権者はこの問題に対してどう考えるべきか・・・しっかり悔いのない意見を形成する必要があります。

必要なのは口先だけの介入ではありません。具体的対策を可能とする財政の裏付け、それだけです。まあこの国の国民は、そのためにどれだけのお金を「出してもいいと考える」のか、きわめて疑問ではありますが。だとすれば、元凶はお金を出し惜しむ国民にこそあるというわけで。なんとも嫌な結論ではあります。
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(多剤耐性菌)現場の努力だけでは限界があるという、これもひとつの例
2010-09-09-Thu  CATEGORY: 医療崩壊
表題ですが、最近あちこちで多剤耐性菌の話がかまびすしくなっています。マスコミはこれが仕事でもありますが、相変わらずピンボケです。批判すべきは現場のドクターではないのですが・・・何が本当に問題なのか、書いてくださった方がいるので紹介します。

森澤先生の文章を引用しました

帝京大学病院におけるアウトブレイクの報道に思うこと

自治医科大学附属病院・感染制御部長、感染症科科長

森澤雄司

2010年9月6日 MRIC by 医療ガバナンス学会

多剤耐性アシネトバクター・バウマニによる病院内アウトブレイクが報道されています。私にはマスメディア報道を越える情報はありませんが、業務上過失致死の疑いで警視庁が動いていることを聞き及び、わが国の医療に禍根を残さないためにも、一方的な処罰感情のみに流されない議論がなされるべきであると考えて筆をとることとしました

医療技術の進歩や管理基準の向上、医療従事者の熱意と誠意に関らず、病院それ自体は感染症の温床であり、医療関連感染防止はすべての医療従事者にとってつねに最重要の課題の一つであり続けています。医療行為には必ず内在する感染リスクがあり、血管内留置カテーテル関連血流感染症や外科手術部位感染症などは、語弊を恐れずに言えば "起こるべくして起こる" 合併症を医療従事者の不断の努力によって防止しているのです。日常的なケアのどこかに些細な破綻があっただけでも重大な結果をもたらしてしまうのです。また、病院という限定された空間に多数の患者が抗菌薬を投与されている状況は、抗菌薬耐性菌を集約することとなり、一般的にまれな高度耐性菌が病院においては日常的に跋扈することとなっています。高齢化社会に伴う患者数の増加、医療の高度先進化の一方で、医療費削減を求める現状においては病院における経費削減が経営上の必要課題となっていますから、医療の現場はますます少ないスタッフ数や予算でより多くの業務を負担しなければならず、患者と医療従事者のいずれにとっても安全が脅かされていると考えなければなりません。医療安全は広く国民の間で議論されなければならない重大事であります

今回の問題となっている多剤耐性アシネトバクター・バウマニは医療関連感染防止にとって重大な脅威です。高度耐性菌としては MRSA や多剤耐性緑膿菌が有名ですが、これらの細菌と比較しても多剤耐性アシネトバクター・バウマニへの対策は極めて困難であることが知られています。一般的に MRSA 対策は医療従事者の手指衛生と適切な個人防護具(手袋・ガウン・マスクなど)使用の徹底により対応することが出来ます。一方、緑膿菌やアシネトバクター・バウマニは栄養要求性が低く、さまざまな環境で生き延びることが可能であるために環境対策も必要となります。緑膿菌は乾燥に弱く、いわゆる水周りを押さえれば対策できるのに対して、アシネトバクター・バウマニは乾燥に強く、カーテンや診療端末のキーボードやマウスのような通常の環境表面でも数週間以上にわたり生存します。多剤耐性アシネトバクター・バウマニ対策には膨大な環境調査が必要であり、しかも細菌はスタッフや患者の手指などを介して環境を移動しますから、一度の環境調査だけですべてが明らかになるとは限りません。海外からは医療従事者が使用する PHS を介してアウトブレイクが認められたという報告もあり、多剤耐性アシネトバクター・バウマニへの対策は困難を極めます。そしてアシネトバクター・バウマニは抗菌薬耐性を獲得する能力にも優れており、耐性化したアシネトバクター・バウマニの中には多剤耐性緑膿菌と同じく現時点でわが国に使用可能なすべての抗菌薬へ耐性を示す場合があることが知られています。すなわち、高度耐性アシネトバクター・バウマニが感染症の起因菌となった場合、わが国では治療できないのです。幸いなことに緑膿菌やアシネトバクター・バウマニは必ず感染症を起こすわけではなく、単に保菌状態で過ぎる場合が多いのですが、侵襲的な医療処置が行われている患者では先述したような医療関連感染症を生じることがあり、病院内では重大なリスクとして対応する必要があります

厚生労働省でも多剤耐性アシネトバクター・バウマニの重大性を考慮して、昨年 2009 年 1 月には都道府県に対して病院内における発生を報告するように求めた通知が出されています。しかし、これは法的義務ではなく、少なくとも医療の現場に対して明確な通達であったとは言い難いと判断しています。一部の報道では今回の帝京大学病院における事例について、保健所へ報告されていなかったことが最大の問題点であるかのように取り上げられていますが、厚生労働省からの通知は都道府県への "「お願い」ベース" であり、法的な義務ではなかったはずです。また、一般的に考えると、公衆衛生行政の介入で今回のような医療関連感染アウトブレイクが制圧できるとは考えにくく、もしも行政側の担当者が保身に走って一方的な "病棟閉鎖命令" などの過剰な対策を安易に乱発するようなことにでもなれば、医療現場の混乱は必至です。病棟を閉鎖してしまうと、その期間、患者は受け皿を失って、適切な医療が提供されないこととなります。高い見識と専門性を有する専門家によるリスク・アセスメントに基いた方針決定こそが必要です。わが国では日本看護協会が認定する感染管理認定看護師が 1,000 名以上に及んでおり、豊富な臨床経験と高い専門性に裏打ちされた現場での活躍が期待されますが、残念ながら多くの施設では十分な権限を与えられていません。"素人" による場当たり的かつ責任回避的な対策ではなく、現場に根付いたプロの判断が優先されることを願って止みません

さて、これも一部の報道による情報でしかありませんが、今回の事例について警視庁が業務上過失致死の疑いで動くのではないかとされています。私たち医療従事者はつねに医療関連感染症の予防と制圧を心掛けており、理念として "ゼロ・トレランス" 、1 例の医療関連感染症も容認しない態度で理想を目指すべきであると考えています。しかし、実際には医療関連感染症を完全に根絶することは現時点で不可能です。故意による事例であればともかく、医療の結果が望ましくなかったという理由で警察が介入するような事態になれば、医療現場は必要以上に防護的となり、積極的な侵襲的医療処置行為を妨げる結果ともなりかねません。リスクの高い重症例や耐性菌の保菌患者は受け入れ先を失うかもしれません。処罰的な態度で "医療事故" に臨むことが国民の利益になるとは考えられず、むしろ結果的に"医療崩壊" を一層に進めてしまう可能性すらあります。私たちは第 2 の「大野病院事件」を許してはならないのです

以上、私の個人的な意見を記述しました。所属機関、所属学会を代表した意見ではないことを念のため書き加えておきます。患者さんが亡くなられたことはもちろん重大であり、真摯に受け止めるべきことでありますが、現実の医療はすべての患者さんを救命できるものではありません。この機会に医療従事者と国民が互いの立場を理解し合って、よりよい医療現場を実現するための議論が進むことを望みつつ擱筆します。

(引用ここまで)

よくまとまっていて、今更解説の必要もないレベルではありますが、いくつか付け加えます。

まずこの国の医療行政は、とにかく「現場のために金は使わないが、口だけは出す」点で問題外です。医療費は先進国の中で最低水準、今回の診療報酬だって1%も上がりませんでした。現場は常に過労で厳しい就労環境を強いられている現状で、これ以上新しい対策とやらを押しつけられたところでまともな結果にならないのは自明の理というものです。全国各地の病院で医師がいないのに、どうして多剤耐性菌対策が実現できるのか。
厚生労働省は通達らしきものを出してはいますが、これが何らかの実効力を期待できるものではないという指摘は、その通りと考えます。どこかの局の看板ドラマではありませんが、事件は現場で起こっているのです。やたらと腰の引けた省の通知は、結局この分野で責任ある行政を行う意思がないことの自己告白ですらあります。金も物も出さず、適当に口出しして責任を回避しようとする監督官庁の態度は、まこと現場の医療者にとって腹立たしいものなのだろうと推察します。

頼りにならないだけなら、まだマシです。国はよりによって、警察を介入させようとしているというお話です。大野病院事件の結果、いったい何が起こったか。正当な医療行為であったとしても、結果さえ悪ければ警察は医師を逮捕し、その人生を踏みにじり、その結果全国各地の医師が極度にリスクに敏感になる原因を作ってしまいました。つまり「これまでは一定割合で助けてもらえていた症例を、今後は誰にも助けてもらえなくしてしまう」のです。むやみに警察など介入させても、現場から人がいなくなり、皆が不幸になるだけ・・・大野病院事件から、何も学んでいないように感じます。
マスコミも、その尻馬に乗っているように思います。各紙の社説ですが、病院の対応ばかり責め立てる記事がやけに目立ちます。しかし本文にもある通り、限られた人と資金ではまともな対策など、とれるはずもないのです。非難すべき相手が違うのです・・・本来的には、医療のためにお金を使わず、ほかのことで無駄遣いばかりしている政権の批判こそ行うべきだったのです。それができないからこそ、適当な生贄を探して皆で袋叩き・・・この国の医療報道に、まとも以上の品性を期待するだけ無駄なのかもしれませんが。

だからこそ、もっと知性と品性のある皆さんには、こういう文章をしっかり見ていただきたいものではあります。現場で身を削りながら闘っておられる先生方にせめてできることがあるとするなら、一患者としてその現状を理解し、正当な評価をすることですから。

・・・ひょっとすると、もう遅いかもしれませんが。

9月8日毎日の記事より

帝京大病院:救急受け入れ制限 感染増を謝罪

2010年9月8日 11時43分 更新:9月8日 13時12分

帝京大病院(東京都板橋区)は8日、多剤耐性菌アシネトバクター・バウマニによる院内感染について、過去の症例を再調査した結果、新たに入院患者の男女7人の感染が確認され計53人に増えたと発表した。7人中4人は既に死亡し、感染と死亡との因果関係については調査している。また、現在入院中の患者800人以上を対象に細菌検査を実施し、当面は原則として新規入院や救急患者の受け入れを中止するなどの対応策も発表した。

記者会見した森田茂穂院長は「(感染の)症例数が増えたことについて、患者、ご家族の方々におわびします」と陳謝した。都は「救急患者の受け入れ先確保など、他の病院との調整が必要になる」と話し、地域医療に大きな影響も出そうだ。

病院によると、判明した7人は62~89歳(受診時)で、09年8月~10年2月に感染を確認。うち4人は09年8月~10年2月に死亡した。厚生労働省や都には7日午後に報告したという。今回判明したのは、09年1月~10年3月の症例を再調査した結果で、同病院は過去の検査結果についてさらに調査する。【佐々木洋、福永方人】

(引用ここまで)

無用に騒ぎ立てたことの結果として、地域医療と救急医療が苦しくなりました。これが、現場ばかり攻撃することに血道をあげてきたマスコミのやったことの、一つの結末です。医師に頑張ってもらうために、本当は何をすべきだったのか・・・ネタだけあれば幸せな彼らには、難しい問いかけかもしれませんが。無駄だとは思いますが、この場でも問うておこうと思います。
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(奈良県の医療事情)医師を大切にしない地域は、いずれ立ち枯れる
2010-09-02-Thu  CATEGORY: 医療崩壊
まずおことわり・・・奈良県民の皆さんをどうのこうの申し上げるつもりは、まったくありません。ただし「奈良県」に対しては別です。医師を大切にしない地域は、いずれ医師に見捨てられるのです。そんな非浪漫的な結末を迎えたくなければ、関係者は皆しっかり反省して、行いを正すべきと考えます。

まず基本的なおはなし・・・奈良県といえば、何度も書きましたが「あの奈良県」です。

去年4月23日のエントリー

医師の当直に関する残業代を出し渋り、かと思えば遷都1300年祭とやらに100億円、そしてあの鹿坊主のイラスト料には500万円・・・地域のために、本当に出すべきお金を出さない奈良県関係者の見識のなさには呆れるばかりです。しかも、同じような問題をまた抱えてしまっています・・・学習能力のなさに、つい笑いたくなるといえば皮肉が過ぎるでしょうか。

8月26日読売の記事より

過労死の研修医「補償に時間外労働も」判決

奈良県立三室病院(奈良県三郷(さんごう)町)で2004年に過労死した内科の男性研修医(当時26歳)の遺族(同県宇陀市)が、公務災害で支給される遺族補償一時金などの算定に時間外労働を含めないのは不当として、地方公務員災害補償基金を相手に支給決定の取り消しを求めた訴訟の判決が26日、奈良地裁であった。

一谷好文裁判長は「院内にいた時間から一定の時間外労働が存在したのは明らか」として、同基金に取り消しを命じた。

一谷裁判長は時間外労働について、「勤務報告が存在せず、具体的な特定は困難だが、休憩も満足に取れず、休日呼び出しも多く、多忙を極めていた。正規の勤務時間内の処理では困難な業務を担当していた」と指摘。「在院時間を前提に合理的な時間外労働を算定し、未払い手当を考慮するべきだ」とした。

同基金は、判決が確定すれば、時間外労働手当を算定して支給額を決定し直すことになる。

(引用ここまで)

病院で医師を過労死に追いやり、更に遺族補償一時金の算定に際してすらお金を出し惜しむ・・・こういうニュースが流れれば、医師の先生方は「金輪際、こんな地域には行かない!」と決心してしまいます。今は高度な情報化社会、悪い知らせほど相手は情報を探り当て、地域全体を忌み嫌うようになります。その恐ろしさを、奈良県の関係者はまるで理解していないように感じます。今いらっしゃる先生方が何らかの形で(離反されるか、過労で殺されるか)いなくなれば、もう誰も守ってくれなくなるのですが。

今日は、さらにもう一つ引用します。

8月27日毎日の記事より

県立3病院の時間外労働:労使協定を締結 法規定大幅超過、労基署が縮減指導/奈良

上限1300~1440時間

県立3病院が労使協定を結ばずに医師らに時間外労働をさせていた問題で、病院側が7月末までに労使協定を締結した。ただ、医師の時間外労働の上限が1300~1440時間という内容で、近畿の府県立病院と比べても突出している。労働基準法の違反状態は解消されたものの、同法が定める上限を大幅に超えており、労働基準監督署は縮減を求めている。背景には、医師不足などによる過酷な勤務実態があり、改善の見通しは立っていない。【阿部亮介】

奈良労働監督署などは今年5月、労使協定を結ばずに医師や看護師に時間外・休日労働をさせていたとして、県立奈良病院(奈良市)、県立五條病院(五條市)と運営する県を労働基準法違反容疑で奈良地検に書類送検した。同様に協定を締結していなかった県立三室病院(三郷町)を含め、3病院は7月末までに労使協定を締結し、労基署に届け出た。

協定では、医師の年間の時間外労働は、奈良が1440時間▽三室が1440時間▽五條が1300時間を上限とし、「特別な事情」があれば協議のうえさらに360~460時間延長できる。

労基法は、時間外労働の上限を年間360時間としているが、労使双方が合意すればこれを超えて上限を決められる。3病院は、救急医らの勤務実態に基づいて上限を決めたという。しかし、「過労死ライン」とされる月の超過勤務80時間を超えており、労基署に届け出た際に縮減するよう指導を受けた。県立病院の担当者は「医師の確保など、縮減できるよう努力したい」と話す。

毎日新聞が近畿の府県立病院と府県庁所在地の市立病院に聞いたところ、労使協定で医師の時間外労働の上限は年間360~800時間だった。ただ、360時間とした病院の担当者は「実際には協定内容を順守できていない」としている。

(引用終了)

引用した文章にもある通り、過労死の一種の基準は「月80時間」です。単純に1440を12で割れば120時間となります・・・要するに奈良県は「医師は死ぬまで働け」と言っているに等しいです。しかも更に、特別な事情を言い訳にもっと扱き使うというのだから、これを厚顔無恥と言わなければ、何と言えばいいものでしょうか。更にもう一つ・・・残業であれば、当然残業代は出さなければなりません。しきりにお金を出し惜しむ奈良県が、果たして法令通りにきちんと残業代を支払うものか・・・この点については、しっかり監視する必要があるかと思います。

このお話については、こちらの日記が詳しいので、よければご一読を。

Yosyan先生の日記

こんな状態で医師に来てもらおうというのだから、果たして奈良県の関係者は、まともな頭がついているのか疑問です。医師が来ない理由は、ズバリ医師への扱いが、あまりにも悪すぎるから。残業代も出さず、死ぬまで働かせようとするし、死ねば死んだで弔慰金すら出し渋る。奈良県は、以上すべてを総合すれば、明らか過ぎるほどに「医師など来なくても、大いに結構!」と公言してしまっています。そうした姿勢が続くうちは、奈良県の医療事情も決して改善されませんし、それは県民皆の不幸に直結します。心ある奈良県民の皆様におかれましては、こうした事情も考慮されましたうえで、各種選挙に臨んでいただければと思う次第です。

医師は、全国どこをとっても不足しています。医師に来てほしければ、それ以前に残ってほしければ・・・相応の待遇が必要です。それができない地域から、どんどんいなくなるのは自然の流れです。行政がそれを理解していないというのは、まこと地域にとって不幸です。
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