QMA、その他ゲーム以外のことも、つれづれなるままに書いていこうと思います。どんな文章になることでしょうか。
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ひとつの訴訟、悲惨な未来
2007-06-26-Tue  CATEGORY: 医療崩壊
今日は、昨日のキャノン大会の結果でも報告しようかと思っていましたが・・・予定を変更して、こちらにします。付き合ってくださると嬉しいです。

奈良県における妊婦死亡事件の訴訟が、いよいよ始まりました。この訴訟、表題どおりとても希望の持てるものではありません。むしろ・・・将来は悲惨になるかもしれません。まあ、既に事情を知る者にとって、今が悲惨そのものではありますが。

事件は昨年夏にありました。治療の難しい状況に陥った妊婦の方が医師その他の努力にもかかわらず、他界されたものです。病院は地方の小さなもので、そこでの治療は無理でした。多くの病院に転送が打診されましたが、受け入れる能力のないところがほとんどで、最終的には19の病院に話を持ちかける必要がありました。
政府は医療費の抑制を恒常的に続けていて、既に多くの病院が赤字経営を強いられています。十分なスタッフを雇用することは不可能で、しかも勤務環境は常に劣悪。その中で地方の病院が出来ることなど、たかが知れています。今回の事例で十分な対応をとろうと思えば、そのためにどれだけの対価が必要か、社会全体で考える必要がある・・・識者はそのように判断すると思われる、そんな出来事と認識しています。

しかし実際は違いました。この出来事を嗅ぎつけたメディアは医療ミスとして扱い(しかも、正当な根拠を示さず!)、他社も追従したため病院と医師に対する重大な名誉の毀損が社会全体で行われました。そのことは現場で踏みとどまっている多くの医師を絶望させ、多くの離反者を出すきっかけとなりました。実際、この病院は今年になって産科をやめ、奈良県南部の住民はことごとくお産難民になってしまいました。
メディアが果たすべき役割はいろいろありますが、こうしたときに本質をとらえた報道、明確な根拠に基づく意見表明が出来ないのは、実に深刻です。何かあったら医師を敵視し、敵対するように読者を扇動する姿勢は、悪質としかいいようがありません。本来的には、このような事例に対して十分に対応できない本当の原因を(政策的なものが大きいです。医療費が減っているということは、国が医療を重視していないことのひとつの証明です)しっかりと読者に示すことが重要なのですが。
しかし実際には、特定医療機関と特定の医師個人に集団でリンチを加え、社会全体で袋叩きに遭わせる蛮行に及びました。匿名の表現者(医師の皆さんが多いです)が多数、メディアの行いに対して痛烈な批判を行いましたが、彼らは真摯に反省せず、適当な文章と開き直りの後に再び医師と医療を攻撃し、今に至っています。

この件に限らず、メディアは医療及び医師という職業を集団で侮辱し、貶め、破壊するための工作を続けています(事情を知っている人間は、そのように判断します。自分も含め)。正当な根拠に基づかない誹謗と中傷により、医師と患者の信頼関係を故意に破壊しています。少なからぬ人数の医師がネット上で異議を申し立てれば、その場に対しても攻撃を加え、医師の口を塞ごうとします。
このようなメディアの悪行は、見逃すべきでありません。意見の表明には、最低限の根拠を必要とします。それが、社会全体に対する表現者の責務です。一般のブロガーでさえ、その程度は弁えています。それ抜きの放言を業界全体で連綿と繰り返し、反省もなく胡坐をかき続けているその姿勢は、識者にとって軽侮の的としかなりません。

今回の起訴ですが、何らかの成果が得られるとは思えません。むしろ逆・・・おそらく現場の医師は絶望を深めて現場を立ち去る理由にするでしょうし、このような事件があった場所に医師が戻ってくることはまずありません。何かあったら「医療ミスだ」では、医師に来て働いてもらおうと考えるほうがどうかしています。
この国で医療は社会福祉の一環として位置づけられています。その位置づけを否定し、営利目的で乱入しようと目論む輩がいるようですが、現状はあくまでも福祉政策の枠内です。そうである限り、社会全体で問題解決に尽力するのが筋です。特定の医療機関と特定の医師に責任を押し付けることからは、前向きな解決などまず不可能でしょう(実際、そうした空気を感じ取った医師が、次々と現場を立ち去っています)。

これからもメディアによる悪質な攻撃は続くと思われます。しかし、もしそうであったとしても、今回起訴された皆さんの名誉が必要を超えて毀損されることは正義に反します。なので、最後にこの一言で締めくくらせていただこうと思います。

自分は、今回の件について、特定機関及び特定個人の責に帰すいかなる動きに対しても抗議します。今回の訴訟において、誰の責任も問われないことを強く切望します。

御遺族の行動について、批判や非難を行うことは考えていません。しかし彼らを煽り、自らの営利のために利用しているメディアの蛮行に対しては、強い憤りの念を覚えます。その罪と悪を、決して瞼から消し去ることはないでしょう。それは、絶対に、絶対です。

・・・このような文章を、最後まで見てくださったことにつき、感謝にたえません。ありがとうございます。皆さんが自分の未来のために、少しでも考えてくだされば、何にも増して嬉しいと思います。
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